{僕は・・・俺は・・・・ついに敗れるのか・・・?
いや・・・・・俺は出せる手を全て出したのか・・・?}
コ−ドは、フラッと立ち上がる。
目の前では、カンガル−トが、拳に全エネルギ−を集中させている。
{違う・・・・まだ手はある・・・そのためには・・・}
「くっ・・・ウォ−タ−・サイクロン!!」
パァァァ
コ−ドのア−マ−が、鮮やかな水色に変化する。
「死ねぇぇぇ!!!」
ズボオゥゥゥゥ
エネルギ−の充填が完了したカンガル−トは、焔の塊を最大出力で放った。
「私のフレイム・ストライクは、絶対に食い留められんぞ!!」
「負けて溜まるかぁぁ!!」
コ−ドも、ウォ−タ−・サイクロンに希望を載せ、最大出力で放った。
ズゴォォォォン
とてつもない轟音を発しながら激突する両兵器。
その姿は、さながら、二体の龍が喰らい合っているようだ。
バチバチバチバチ
ズゴォォォォン
コ−ドの希望も虚しく、ウォ−タ−・サイクロンは、フレイム・ストライクによって打ち破られてしまった。
「ファぁぁハッハッハッハッ!!貴様の負けだ!!」
「まだだぁぁぁぁ!!!!」
なんと、破壊されたウォ−タ−・サイクロンの後方から、もう一発水の竜巻が現れた。
コ−ドは既に二撃目を放っていたのだ。
「なにぃぃぃぃ!!?」
ドゴォォォォン
二発目のウォ−タ−・サイクロンは、フレイム・ストライクを打ち破ると、カンガル−トを襲った。
「ぐわぁぁぁぁ!!!」
水の竜巻に巻き込まれていくカンガル−ト。
「終わりだぁぁぁ!!!」
コ−ドは、ガラ空きになったカンガル−トに、最大出力のバスタ−を発射。
「ーー!!!!」
カンガル−トは、声にならない声を発しながら、バスタ−の閃光に包まれていった。
「フレイム・カンガル−ト・・・お前のフレイム・ストライク・・貰っておくよ」
コ−ドは、降り注ぐカンガル−トの残骸から、武器ユニットチップを拾い上げると、
チップを右腕に装着した。
「さぁ・・・帰るか・・」
コ−ドは、そう呟くと、閉ざされた戦闘室のドアを、乱暴にこじ開け、
その場を去った。

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